#482 唇、柔らかいですね
あなたのフライングが、好き。
今度 生まれてくる時は、何をしたいか考えた。
あなたのハーレムの面接係をしたい。
美人なだけでは、足りない。
美人は、余っている。
フライング力があること。
募集要項も、面接日もない。
募集すらない。
余っているから。
ということは、面接随時ということ。
ふだんの会話が、すべて面接。
1人の美人に会った。
初めて会って、彼女があなたに言った。
「唇、柔らかいですね」
合格。
彼女は、すでに、あなたの唇を妄想で味わっていた。
「柔らかそう」ではなく「柔らかい」と言った。
「柔らかい」と言われたあなたは、彼女にそっとキスをした。
ノータイムだった。
柔らかい」と言われて、「なんで分かるの」と言うような男では、失格。
彼女のフライングに、一緒に飛び出して、飛んでくれるのが、あなた。
「柔らかそう」では、遅い。
キスしないうちから「柔らかい」が、合格。
面接は、ひと言目で、合否が決まる。
あなたは、いつもフライングしている。
あなたのフライングについていける女性だけが、一緒にいて楽しめる。
会った瞬間が、勝負。
フライングする女性が現れることに、私はドキドキしている。
キスをする前から、「唇、柔らかいですね」と言う女性。
その言葉が、終わらないうちに、キスをするあなた。
1秒にも満たない面接。
そんな現場に立ち会えることに、ドキドキしている。
生まれ変わらなくても、もう現世でさせてもらっている。