#492 私の全身が、唇になる
あなたの唇が、好き。
あなたと、キスをする。
あなたの唇と、私の唇が触れる。
気持ちいい。
あなたの唇が、私の唇全体を、かわいがってくれる。
私の唇全部で、あなたを味わう。
もっと、もっと。
変なことを、考えた。
私の唇って、どこまでが唇なんだろう。
赤いところまでが、唇。
それでは、あまりにも、もったいない。
もっと、あなたを感じたい。
唇の周辺も、唇に入れていいでしょ。
唇と、ほっぺたに、境目はないし。
顎のほうまで、唇でいいよね。
耳は。
耳は、感じやすいから、やっぱり、唇でしょ。
喉は。
喉は、食べることに関係してるから、唇関係者として、唇ですね。
喉を入れたら、首筋も、どさくさに紛れ込んでくる。
首筋が入ったら、うなじも置いていくわけにはいかない。
どうせなら、全部、面倒見てもらおう。
首筋って、どこまで。
鎖骨まで?
骨は仕切られてるけど、皮はつながってるからね。
胸も、入れちゃう。
乳首は、当然、粘膜仲間だから、入れないわけにはいかないでしょ。
あなたの、キスが続いている。
私は、全身の唇で、あなたの唇を味わっている。
いつのまにか、体中の粘膜が、私の唇になっている。
粘膜だけでなくて、粘膜の周りまで、私の唇。
あなたにキスされると、私の全身が、唇になって、喜んでいる。