#558 冬靄の中の、朝の散歩
あなたとの朝の散歩が、好き。
あなたと、朝の散歩。
冬の朝に散歩に誘う、あなたが好き。
朝ご飯の前に、散歩。
まるで、領地の敷地内を散策するように歩く。
公園の中。
都会の中の公園なのに、こんなに自然があるなんて、今まで気づかなかった。
木々というより、林。
林というより、もはや森。
それは、あなたがそうさせている。
「ここは、どこ?」気分になる。
時代も、分からなくなる。
21世紀から中世に、タイムスリップしてしまう。
足元の草が、露(つゆ)でぬれている。
霧(きり)が立ち込めている。
霧と靄(もや)って、どう違うのかしら。
自分の中で、変なことが気になり始める。
「霧は秋の、冬靄(ふゆもや)は冬の季語だよ」
なんでも、あなたは教えてくれる。
「霞(かすみ)は、春の季語」
季語って、すごい。
「霞(かすみ)は、夜になると、朧(おぼろ)になるよ」
あなたのは、薀蓄(うんちく)に感じない。
ロマンチック。
気がつくと、あなたが少し離れたところに、立っていた。
あなたを、冬靄(ふゆもや)が包んでいた。
冬靄が、あなたを浮かび上がらせていた。
舞台で、スモークを焚(た)いたみたいだった。
あなたは、冬靄をまとっていた。
靄の中に、馬車が見えた。





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