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#570 輪ゴムをねじって、ねじって

あなたの輪ゴムが好き。
あなたの上に、またがる。
すぐ、いきそうになる。
そこを、ぐっと踏ん張る。
いくのを、ためる。
変なことを、思い出した。
子供のころ、模型のプロペラ飛行機が好きだった。
輪ゴムをねじって、プロペラを回す飛行機だった。
みんなは、飛ぶところが好きだった。
私は、本当は、違った。
プロペラを回しながら輪ゴムをねじるところが、好きだった。
プロペラを回していくと、だんだん輪ゴムのねじれが強くなって、抵抗感が出てくる。
この抵抗感のある感覚が、好きだった。
もう1回。
もう1回。
弾力のある長い輪ゴムだった。
どこまでも、ねじることができた。
みんなは、我慢しきれなくなって、早く飛ばしたがった。
飛ばすほうを楽しんでるから、当然だった。
私は、ねじれをためるほうに、エッチな快感を感じていた。
ねじれを解放する快感より、解放したらどんなに気持ちいいだろうと想像する快感を、少女の私は選んでいた。
あなたの輪ゴムではない。
今、私は、あなたの上で、私の輪ゴムをねじっている。
ねじりをためる快感。
もう限界。
まだまだ。
限界は、はるかに前に過ぎている。
私の輪ゴムは、どこまでもねじれをためていく。
これを解放したら、どんな快感がくるのかを想像する快感。
どこまでも、どこまでも。
ずっと、解放を想像しながら、ねじり続けたい。
もう少し。



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