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#590 夜のあなたも、朝のあなたも

あなたのバリエーションが好き。
昼間のあなたも、いい。
夜のあなたも、いい。
朝のあなたも、いい。
全部、違う。
朝のあなたは、夜のあなたと違う。
朝のあなたが、冷たいのではない。
朝のあなたは、優しい。
夜のあなたも、優しい。
違う、優しさがある。
寝る前に、最後に見るあなた。
朝、目覚めて、最初に見るあなた。
なんていう、贅沢(ぜいたく)コース。
あなたを見て眠って、あなたで目覚めるなんて。
夜のあなたと、朝のあなたの、どちらかを選ばなくちゃいけなくなったら、それは大変。
選べない。
違う魅力があるから。
まさに、夜の神様と朝の神様のどちらかを選べという難問と同じ。
夜の優しさと、朝の優しさ。
どちらか片方だけでも贅沢なのに、両方もらえるなんて。
与謝蕪村の「菜の花や月は東に日は西に」が浮かんできた。
変なときに、いきなり俳句や和歌が、浮かんでくる。
これも、あなたの影響。
あなたは、いつも詩を口ずさんでいる。
詩のジュークボックスのように、次から次へと詩の暗唱をしてくれる。
詩を諳(そら)んじているときのあなたも、好き。
やっぱり、夜のあなたと昼のあなたは、どちらも好き。
いろんな魅力があるあなたが、好き。
柿本人麻呂の「東(ひんがし)の野に炎(かぎろい)の立つ見えてかへり見すれば月傾(かたぶ)きぬ」が浮かんできた。



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