MMD研究所は、8月下旬に「2018年8月 電子書籍の利用に関する調査」を公表しました。
男女計2,093人に本調査を行い、電子書籍の利用実態を調査したそうです。
「電子書籍」は、Amazon KindleやApple Booksなどを思い浮かべるかたが多いと思います。ただ、電子書籍の市場規模が拡大するにつれて電子書籍の販売店、いわゆる電子書店が増えるなか、さきの2つ以外を使うかたや複数の電子書店を利用している人など、その利用実態は多岐にわたっています。
MMD研究所のレポートをもとにその実態をご紹介します。
※MMD研究所「2018年8月 電子書籍の利用に関する調査」より引用
電子書籍の利用経験は、男性のほうがよく使われているという結果が出ています。男性誌では少ないですが、女性誌には雑誌付録がついているものが多いことなどが、この要因として考えられます。
※前出より引用
電子書籍を使う理由について男女別にまとめている内容をみますと、電子書籍に求めることが鮮明に分かれています。男性では、「場所が取られないから」「持ち運びが楽だから」などが、女性では、「安く買えたり、無料で読めたりするから」「いつでも読むことができるから」という理由から電子書籍を利用するそうです。
では、電子書籍を使う人はどのような電子書店を使っているのでしょうか。アラカルト(非定額制)、サブスクリプション(定額制)とに分けて実態を紹介します。
※前出より引用
男性は電子書店のなかでもとくに品揃えが豊富なAmazon KindleとSony Reader Storeが支持されています。どちらも電子書籍リーダー(電子書籍を読むための電子端末)を発売しており、それぞれ専用の電子端末を使っている人が多いことが考えられます。
一方、女性は、ポイント決済できることや楽天ユーザーならではの特典がある楽天Koboを利用しているかたが多いそうです。あとは、LINEを使っている女性が、LINEマンガを使っている傾向性も表れています。コミックレンタルストア・Renta!を使って、より安く電子書籍を読むことは、先ほどのレポートを裏付けています。
※前出より引用
サブスクリプション型の電子書店では、男女ともdマガジンとKindle Unlimitedを使う人が多いそうです。前者は雑誌読み放題サービス、後者は雑誌・コミックが読み放題です。各社が運営しているほかのサービスを利用できるため、それらを使いつつ、電子書籍を読んでいるのだと思います。
出版市場が縮減しているなかで、電子書籍市場は右肩上がりの成長を続けています。
今回の調査は、これから電子書籍を試してみようかと思っているかたも、そうでないかたも参考になるのではないでしょうか。
参考 :
電子書籍の購入先、一作ずつ購入の1位は「Kindle」、定額制の読み放題サービス1位は「dマガジン」
https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1732.html