全国の書店員が“今いちばん売りたい本”を決める『2017年本屋大賞』(本屋大賞実行委員会主催)発表会が、本日4月11日に都内で行われた。ノミネートされた10作のうち大賞に選ばれたのは、恩田陸の「蜜蜂と遠来」に決定。
同大賞は2015年12月1日~2016年11月30日に刊行された“日本のオリジナル小説”を対象に実施され、一次投票では全国446書店564人、二次投票では288書店より346人の投票があった。
「全国の書店員が今いちばん売りたい本」をコンセプトに創設された同賞の開催は、今年で14回目を数え、大賞作品やノミネート作品はヒット作品となっている。また、過去の大賞作品やノミネート作には、三浦しをん氏の『舟を編む』(2012年大賞)や東川篤哉氏の『謎解きはディナーのあとで』(2011年大賞)など映画化、ドラマ化されて話題になっている。昨年に大賞に選ばれた宮下奈都氏の『羊と鋼の森』(文藝春秋)も2018年に実写映画として公開されることが決まっている。
2017年本屋大賞最終結果
大賞 『蜜蜂と遠雷』 恩田陸
2位 『みかづき』 森絵都
3位 『罪の声』 塩田武士
4位 『ツバキ文具店』 小川糸
5位 『桜風堂ものがたり』 村山早紀
6位 『暗幕のゲルニカ』原田マハ
7位 『i』 西加奈子
8位 『夜行』 森見登美彦
9位 『コンビニ人間』 村田沙耶香
10位 『コーヒーが冷めないうちに』 川口俊和
『蜜蜂と遠来』 恩田陸
<内容紹介>
俺はまだ、神に愛されているだろうか?
ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。著者渾身、文句なしの最高傑作!
3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵15歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?