昨年、管轄のMTA地下鉄全279駅で無料Wi-Fiが使用可能になったことでも、話題となったニューヨーク州都市交通局が新たな動きを見せている。
その動きとは、地元の公共図書館と連携して無料Wi-Fiを活用した電子書籍閲覧サービス「Subwway Library」がスタート。
Subwway Libraryとは、MTA各駅に設置されているWi-Fiを通じてニューヨークやブルックリンなどの公共図書館が所蔵する小説や抄録などを電子書籍として無料で開放し、サービスの利用者はSubwway Libraryのウェブサービスや専用アプリ「SimpleE」から閲覧できる。
本サービスは、6月8日から6週間実施される。
公共図書館が地下鉄利用者に電子書籍を開放する試みとしては、ニューヨークで2013年に実施された「Underground Library」や北京の「M Subway Library」などがある。しかし、「Subway Library」は、通勤や通学など公共交通機関を利用する読者のニーズをより広範囲で、実現したサービスであることが特徴。
普段、電子書籍を使わない層を喚起できるだろうか?大型書店が相次いで倒産することも記憶に新しい米国の読書環境も大きく変化するなか、いつでもどこでも先人の知にアクセスできる魅力的なサービスとして耳目を集めるのではないだろうか。