米Publishers Weeklyによると、同国の出版社業界団体の1つ「Association of American Publishers(本部:ニューヨーク州)」が2016年度の米国における市場統計情報の速報値を発表した。
書籍市場全体では、教育書・実用書部門が奮わず全体として前年比-6.6%のマイナス。加えて、電子書籍部門の売上高は、KDPなどが発達したのか個人作家の台頭で大手出版5社のシェア減少が続いており、下降ペースは改善せず前年比で-13.9%のマイナス。(※)
最近では、Amazonのリアル店舗進出やニューヨーク州を始めとした都市部の公共交通機関で電子書籍が読めるサービスなどミクロでは市場全体は活性化しているように見えるが、去年に関しては下降気味。
しかし、先述したようにKDPや自費出版など個人が出版社を介さずに書籍の刊行ができる時代なので、実態はどうなのか。
おそらく個人出版社を加味した数字だと依然上昇傾向にあるように思う。
個人が儲かり、出版社が淘汰される時代。今後も動向に注視が必要だろう。
※Kindle上でもっとも大きな販売部数シェアを誇る個人作家たちの売上数字は上記に含まれていない。