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上海で紙書籍の読書習慣が回復傾向に

上海で紙書籍の読書習慣が回復傾向に

2017年8月7日

上海市新聞出版局で今月3日に開かれた記者会見では、上海で紙媒体書籍の読書習慣に回復傾向が見られたと発表した。

『上海市民読書状況調査分析報告書(2017)』によると、上海市民の過去1年間の平均読書量は6冊。特に7~18歳の若年層にあたる世代では平均9.52冊と、昨年より1.15冊読書に励んでいるとしている。上海市民の1人当たり紙媒体書籍読書量は、全国トップ水準だ。

特筆すべきは、2014年~2016年の3年間は、電子書籍による読書率が上昇し続けていたが、今年は大幅に低下していることだ。今年は、「紙媒体を最優先」が46.62%に対し、電子書籍では21.43%とダブルスコアとなっている。この差は2年連続で縮小していたが、今年初めて大きく開いた。
読書時間で観察しても、その傾向が顕著だ。「紙媒体より電子書籍の読書時間が長い」は7.16%低下している。この1年間の紙媒体の「復活」は読書率、読書時間を観ると明らかだ。

その効果について、一つは、紙書籍の読書効果を認める人が増えたことだ。代表的なものでいうと、内容の理解度。電子書籍では、どうしてもディスプレイの照明など外的要因が影響しているとされている。あとは、読書そのものの充足感。これはどうしても感情的な部分になってしまうが、いわゆる「本を読んだ!」「やっと読み終えた」という読後感が感じにくい。その他、様々な影響が重なりあって、上海では紙書籍が優勢なのだろう。
(参考 : http://www.recordchina.co.jp/b186594-s10-c30.html)