第159回芥川賞と直木賞が2018年7月18日(水)、築地・新喜楽にて発表された。芥川賞は高橋弘希さんの『送り火』、直木賞は島本理生さんの『ファーストラヴ』が受賞した。
候補作一覧は以下から
●芥川賞候補作
『風下の朱』(著=古谷田奈月)
★『送り火』(著=高橋弘希)
『美しい顔』(著=北条裕子)
『しき』(著=町屋良平)
『もう「はい」としか言えない』(著=松尾スズキ)
●直木賞候補作
『破滅の王』(著=上田早夕里)
『宇喜多の楽土』(著=木下昌輝)
『じっと手を見る』(著=窪美澄)
★『ファーストラヴ』(著=島本理生)
『傍流の記者』(著=本城雅人)
『未来』(著=湊かなえ)
第159回芥川賞、直木賞受賞作 内容紹介
■第159回芥川賞受賞作 『送り火』(著=高橋弘希)
<内容紹介>
東京から山間の町に引越した中学三年生の歩。うまくやってきたはずだった。あの夏、河へ火を流す日までは。注目の俊英、渾身作!
■第159回直木賞受賞作 『ファーストラヴ』(著=島本理生)
<内容紹介>
◆第159回直木賞候補作◆
父親を刺殺した女子大生は、警察の取り調べに「動機はそちらで見つけてください」と答えたという――。
「家族」という名の迷宮を描き尽くす傑作長編。
夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。
彼女は父親の勤務先である美術学校に立ち寄り、あらかじめ購入していた包丁で父親を刺殺した。
環菜は就職活動の最中で、その面接の帰りに凶行に及んだのだった。
環菜の美貌も相まって、この事件はマスコミで大きく取り上げられた。
なぜ彼女は父親を殺さなければならなかったのか?
臨床心理士の真壁由紀は、この事件を題材としたノンフィクションの執筆を依頼され、取材を始める。
自らも夫とその弟との微妙な関係に悩まされながら、環菜やその周辺の人々と面会を続ける由紀。
そこから浮かび上がってくる、環菜の過去とは?