©末次由紀/講談社
「ちはやふるの世界 ~末次由紀 初原画展~」キービジュアル
累計発行部数2200万部の人気マンガ「ちはやふる」で知られる末次由紀さんの初の原画展「ちはやふるの世界~末次由紀 初原画展~」が23日から西武池袋本店(東京都豊島区)で開催される。それに先がけ昨日3月22日に、内覧会が行われた。
「ちはやふる」は、末次さんが少女マンガ誌「BE・LOVE」(講談社)で連載中の人気マンガで、主人公の綾瀬千早が、転校生の綿谷新との出会いを通じて競技かるたの魅力に目覚め、幼なじみの真島太一ら、かるた部の個性的なメンバーたちと共に、かるたに情熱を燃やす姿を描いている。
女優の広瀬すずさんが主演した映画版(2016年、小泉徳宏監督)は「上の句」「下の句」の2作品で200万人を超える観客動員を記録する大ヒットとなり、現在は完結編「ちはやふる-結び-」が公開されている。
また、テレビアニメが11年に第1期、13年に第2期が放送されて人気を集めたほか、放送終了後も滋賀県大津市や、福井県あわら市、東京都府中市など作品ゆかりの“聖地”でファンイベントを開催。第3期が19年に放送されることが決まっている。
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「ちはやふるの世界~末次由紀 初原画展~」の様子。
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「BE・LOVE」の表紙原画。
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単行本のカバーの原画。
会場は、入るとすぐに末次さんからの挨拶が書かれたパネルがあり、「これまで、いい時も悪い時も見守ってきてくれたみなさん、みなさんに会うために開く原画展です。どうか、隅々まで楽しんでいってください」と温かな言葉が綴られている。
その先からは、「ちはやふる」の世界が始まり、「BE・LOVE」の表紙を飾った「ちはやふる」のカラーイラストが壁一面にずらりと並び、数々の名シーンのパネルが展示されている。
「BE・LOVE」の表紙の次は、単行本のカバーイラストが現在刊行されている全巻(既刊37巻)分飾られている。表紙はアナログで描いた人物に、アナログで描いたモチーフをデジタルで合成させたもので、1つの額の中に人物とモチーフのイラストがそれぞれ収められている。
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キービジュアルの制作過程映像を流すブース
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「ちはやふる」の第100首(話)のネームを公開。
会場には、末次の仕事場を再現したコーナーもあり、本展のキービジュアルの制作過程を映した映像も公開されている。末次の解説付きで、“人物の薄い色から順に着色する”などのこだわりが語られる。さらに、「ちはやふる」の第100首(話)にスポットを当てたコーナーもあり、ここでは「パラパラとめくってほしくて最低限のカバーにしてもらいました」という思いが込められたネームノートの実物も手にとって楽しむことができる。
また、ところどころに末次さんの直筆によるコメントがついており、それぞれの感想や状況などがよりわかる仕組みとなっている。
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フォトスポット
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「マンガ大賞2009」の記念品とファンからのグッズ
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映画とアニメキャストからのお祝いコメント
原画展では、千早、太一、新の3人と記念撮影ができるフォトスポットが2つ用意されていたり、「小説 ちはやふる 中学生編」関連のイラストやファンから届いたグッズ、「マンガ大賞2009」で送られた記念品、友人の結婚式のために書き下ろしたプライベートイラスト、企業とのコラボレーションイラストなどが飾られており、ここでしか見られないものが多く展示されている。
また、「ちはやふる」の連載10周年を記念し、青山剛昌さん、高橋留美子さん、荒川弘さんら人気マンガ家によるトリビュートイラストや映画とアニメのキャストから届いたお祝いコメント等も飾られている。
「ちはやふるの世界 ~末次由紀 初原画展~」は4月1日まで東京で開催され、その後は4月4日から16日まで大阪・あべのハルカス近鉄本店、5月9日から21日まで愛知・名古屋栄三越で実施予定となっている。会場では「ちはやふる」を中心に初公開となる原画を約130点が展示され、数々のコーナーが展開される。