» page top
beastars

BEASTARS

BEASTARS

著者 ページ数 クチコミ評判
板垣巴留 197ページ ★★★★★

擬人化された動物たちが、学園内で繰り広げる青春群像劇。と書くと、どんなファンタジーな内容なのかと思われるかと思いますが、この作品は違います。圧倒的なヒューマンドラマです。

これほどまでに”人間”が描かれている作品は、そうそうありません。
様々な動物が登場するのですが、一人一人「あぁこんなやついるよな~」と誰かの姿を思い浮かべてしまうくらい、人物描写が細やかで繊細です。それでいて、『肉食獣』と『草食獣』の共存という作品のテーマがそんな人物感、関係性にさらに深みを与えています。

高校3年生で鹿のルイ先輩というキャラクターがいるのですが、とにかくイケメンなんです。いや、イケシカです。そのカリスマ性がバシバシ伝わってきます。鹿なのに……、鹿なのに滅茶苦茶カッコいい!すごい表現力だなぁと、作者の力にただただ感服してしまうのです。
これで新人だというのだから、いやはや末恐ろしい。

先日1巻が発売されたばかりですが、キャラクター達の様々な思いが絡まり合い、今後どのような展開を見せるのか目が離せません。

ちなみに、作者の板垣巴留先生は、同じ週刊少年チャンピオン誌上で連載中『刃牙シリーズ』で有名な板垣恵介先生の娘さんという噂がまことしやかに囁かれています。
作品の方向性は全く違いますが、キャラクターの持つ『説得力』というべき力強さは、なるほど確かに通じるところがあるように感じてしまいます。

今後、ぜひ注目して頂きたい作品です!

(筆:編集部T)



書評を投稿する

内容に問題なければ、下記の「コメントを送信する」ボタンを押してください。