舞台は1991年。ゲームセンターに通い詰めるゲーム少年の矢口ハルオは、クラスメイトの大野晶（あきら）と馴染みのゲームセンターで出会います。無口なお嬢様・晶は実は凄腕のゲーマー。ゲームを通して徐々に仲良くなる2人でしたが……。小学生編で始まった物語は中学編、高校編と続きます。中学編ではもう一人のヒロイン・日高小春も加わり、ハルオ、晶、小春の三角関係に。
ゲームをネタにした漫画ということで、マニアックな人向けでは……と敬遠している方がいるかもしれませんが、安心してください。ゲームの知識がなくても十分楽しめます。
ゲームを通じて出会った少年少女の恋愛模様も大きな物語の軸となっているからです。
最新刊（1月26日時点）となる7巻では、これまでの関係から一気に進展する大きな展開が……。ぜひ読んでください。そして悶えてください。
思春期の淡い恋愛に、ありったけのノスタルジーを詰め込んだ作品です。
この物語は主にゲームセンターを舞台として、そこでの出会いが物語を動かしていきますが、今はネットの中で色々と完結してしまうことも多いかもしれません。
リアルなコミュニティが徐々に失われている現代。20年前が舞台ということもありますが、そういった時代背景もノスタルジーを感じさせる所以かもしれません。
私自身、学校で話したこともなかったクラスメイトと、ゲームセンターで出会い仲良くなり、10数年来の友人となった経験があります。そこには晶ちゃんも、小春ちゃんもいませんでしたが……。
「うらやましいぞハルオ！」と思いながらも、あの頃に思いを馳せながら読み込んでしまうのです。
読んだ後、学校帰り、会社帰りに、ふと街のゲームセンターに立ち寄ってみたい衝動にかられることうけあいです。
そこには新たな出会いが待っているかもしれません。
（文：編集部T）
