本日(2月14日)最終巻が発売された『それでも町は廻っている』通称『それ町』。
主人公の歩鳥は名探偵にあこがれる女子校生。ミステリ好きにはムフフなあるあるネタが散りばめられているのがたまりません。
日常ものではあるのですが、宇宙や霊的な話などSF(すこしふしぎ)感がいい塩梅でアクセントになっています。
掲載順と時系列がバラバラになっている為、後々、「この話は、あの巻のあの話につながるのか!」という驚きがあり、同じ話の見え方が変わるのも楽しみ方のひとつ。ネタ・伏線が随所に盛り込まれているので、何度でも読み直したくなる作品です。
最終巻のあとがきで作者が書いている通り、時系列がバラバラに配置されているため、最終話=物語の終着地点ではありません。単行本全16巻を行きつ戻りつ廻ることで、いつまでも「それ町」の世界を楽しむことができる、そんな仕掛けになっています。
雑誌で最終話をご覧になって、もどかしい気持ちになっている方もいらっしゃるかもしれません。ぜひ単行本最終巻をご覧ください。これまで読み続けてきた方には感無量のあとがきは必読です!
まだ読んだことがないという方へ、以下のひとつでも当てはまるものがあればぜひ読んでみてください。絶対に後悔させません。
・小さい時名探偵に憧れていた(今も憧れている)
・下町人情モノが好きだ
・江戸川乱歩の「うつし世はゆめ よるの夢こそまこと」という言葉が好きだ
・とにかくおもしろい漫画が読みたい!
町のみんなから愛された歩鳥の、時に笑いあり、時に涙ありの活躍をぜひご覧ください!
(文:編集部T)