ファッションモンスターによる、出版社内で最も地味な校閲部での奮闘記。
小学生の頃からずっと憧れ続けていたファッション誌を出版している会社に就職できた喜びもつかの間、私、河野悦子が配属されたのは「校閲部」だった。
ファッション誌の編集者になる夢は?校閲ってナニ?オシャレはどこ?目の前にあるのは、キノコの栽培場みたいな職場と上司。
ふてくされながら仕事を嫌々こなしていく内に2年が過ぎ、いつでも編集部に引き抜かれても大丈夫なように気持ちと装いだけには手は抜かずにやってきた。とにかくまじめに仕事すればファッション誌に行けるはず。…なんだけど。
今年は今まで接点のなかった作家と関わり始めたり、仲良くなかった同期のテツパン(鉄のパンツをはいてそう)の藤岩との関係が少しずつ変化していったり、アフロだけど直球ストレートど真ん中な人との出会いもあって…。もしかして校閲の仕事もちょっと、ほんのちょっとだけ、おもしろい?
ゆとり女子だって頑張るんです!新しい形の出版社ストーリー。
<校閲ガール みんなの感想>
◆テンポよく読める。
何気なく読み始めましたが、さくっと軽く読めました。私も出版系の仕事に関わったことがあるから、たまーにニヤッとするような場面があったり…。
実際の出版社をモデルにしているのかな、結構リアルな小説でした。特におもしろいのは第1話!
登場人物のキャラも豊富だから息抜きしながら読めますよー。
◆Google先生にお世話になりました。
グレーゾーン、コンバーチブル、ペイズリー、おそらくファッションに詳しかったらすぐわかるものばかりなんですよね?理系の大学生には難しい単語もあったので、諦めて検索かけました。他にもタルトタタンとか、リンゴの要素一切ないように感じるのに。
こわいもの知らずで勢いがあって、服にこだわっている女性に対しては、やはり作者さんが書いていらっしゃったように引いちゃう部分があります。
だから悦子には、「頭のてっぺんから爪の先までぴかぴかにして」もらうより、会社帰りに「今日はいつもより百円高いプリンを買って帰ろう」っていう部分を出してくれる方が可愛いなと思いました。